2014年8月『スパイスの力で夏を元気に』
2015.02.14 │ いままでのメニュー
テーマ『スパイスの力で夏を元気に』
〜暑い夏を乗り切るために、食欲の出るスパイシーなカレーと、
野菜をたっぷりとれる副菜をお教えします。
どれも簡単で、覚えておくと便利なレシピばかりです。〜
・ひき肉のカレー
(甘み、辛みと味の層が幾重にも広がる、ぐいっとパンチのあるカレーです。
初公開のレシピをどうぞ。)
・サモサ
・たっぷり野菜のスパイシー炒め
(肉や魚のカレーのつけあわせにもってこい。ふだんごはんにも)
・ライタ(インド風ヨーグルトサラダ)
・トマトと玉ねぎのカチュンバル(酢のもの)
毎年、夏の料理教室ではカレーを作ります。
今年はどんなカレーにしよっかーと話している時は
まだ梅雨が始まるかどうかという時期で、
いよいよ教室が始まる頃になると、
暑いよー、カレーおいしいねー、となるわけ。
今年のメニューは以上のようになりました。
ひき肉で作るカレーといえば、
以前にオリジナルのキーマカレーをお教えしたことがあります。
これは、本(『濱田美里のおうちカレー』や『美里さんちの作りおきレシピ137』)でもご紹介したことがある私の自慢のレシピです。
なので、それとは全く違う方向性のカレーを作りたかった。
以前のキーマカレーが、甘み、酸味、辛味の三角形のハーモニーと
プチプチとした食感でがっちりと組み立てたのと比べ、
今回は、甘みと辛味が口の中で順番にやってきて、優しさとパンチが共存したような、
後をひくカレーを作ってみたかった。
なので、20回くらい試作をしました。
カレーのレシピづくり(味の組み立て方)は、
数学と音楽が混ざったみたいな感じです。
何度も作っては食べて、頭の中で計算し、材料や作り方を細かく調整していきます。
なので、このカレーだけは、レシピ通りに作って下さいね。
そのまま再現できるように作っていますから。
サモサと野菜のスパイシー炒めでは、
「聞いたことあるし、もしかしたら家にもあるかもしれないけど、
どんな味で、どういう効能で、何のために入れるかよくわからん」
というようなスパイス(クミンやターメリック、コリアンダーやレッドチリペッパー)の
使い方のキホンをお教えしました。
しょうゆやみりんなら、どういう時に何のために入れるか大体把握しているから、
別に何の食材と合わせても、使い回せると思うんです。
でも、こういったスパイスは、その基本がわかっていないと、
いちいち料理を作る度にレシピを見ないと作れないから、
1回使って終わり、になってしまうんだと思うんですね。
「基本を頭と体に入れて、他の料理にもどんどん使い回せるようになる」
これは、スパイスに限らず、私がいつも教室でやりたいと思っていることです。
ところで、これらのスパイスは、日本原産のものではないから、
別に日本人が毎日食べる必要のあるものではないと私は思っています。
でも、年々環境が変わり、気温が上がってきて、夏が凌ぎにくいものになってきているので、
こういった暑い地域の知恵を上手に取り入れられたらいいな、と考えています。
スパイスを加えるだけで、いつもの野菜炒めが一風かわって食欲が出たり、
お肉を入れなくても満足できたり、
ちょっとしたおもてなし料理にも、
ふだんのごはんにあうおかずにもなりますからねー。
トマトとタマネギのカチュンバルは、インド風の簡単な酢の物です。
何も変わったものは入っていないのに(スパイスも入っていない!)
なぜかスパイシーになる、不思議なサラダ。
ぜひ来年の夏も作って食卓をさっぱりさせて下さいね。
(投稿:美里)