料理研究家 濱田美里

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イノブタ

2015.05.13 │ ブログ

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明日から5月のお教室が始まります。
今回料理するお肉は、以前に取材させていただいた上野村の黒澤さんが育てたイノブタです。

イノブタは、イノシシと豚をかけ合わせたもので、
どちらものいいところを持っています。
赤身の部分は、イノシシ特有の「肉だぜ!」っていう力強さを持ちつつ、豚が入ることで臭みがなくなります。
また、脂身の部分は、イノシシが入ることで豚肉と比べると脂質が半分になるのだとか。だからちっとももたれません。
旨みは強いけどさっぱりしていているんです。
(ちなみに、タンパク質、リン、鉄分などの栄養価も豚より高くなるそうです。)

上野村で養豚(イノブタ)をなさっているのは、もう1軒だけになってしまったのだとか。
70代のご夫婦で大変だと思いますが、本当に愛情を持って育てておられました。
一度イノブタたちがおなかを壊してしまった時、
抗生剤を使いたくないし、どうしようと思った黒澤さんは、
山から「ゲンノショウコ」という野草をとってきて、煎じて飲ませたのだそうです。
「それで元気になったんですよ!」とお話しされた黒澤さんの優しいお顔が忘れられません。
「私らでできるうちは続けていきたいと思ってるんですよ。」とおっしゃっていました。

私たちは、このイノブタをいただくと、いつも汗をかくくらい、からだがあつくなります。
エネルギーに満ちあふれてるという感じ!
なかなか食べる機会が無いと思いますので、
ぜひじっくり味わってくださいね。

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INOBUTA

We’ll start this month’s cooking lesson tomorrow.
The meat we’ll cook this month is Inobuta, which is raised by Mr.Kurosawa the stock raiser in Ueno village, Gunma prefecture.

Inobuta is wild boar and domestic pig hybrid, and have both merits of those.
The part of the lean has good flavor of wildness, but without strong smell(thanks to pig).
And the lipid of fatty part is half of pork, owing to boar.
That’s why it’s digestible and light in spite of the strong taste.

I heard that the number of stockfarmer in Ueno village had become only one because it’s so hard job.
Mr.and Mrs. Kurosawa are now seventies, but they talked that they wanted to keep stockbreeding because they love their animals.
I cannot forget the gentle face of Mr. Kurosawa, who talked that he used the wild herbs called Gennosyouko instead of antibiotic for the medicine when Inobutas suffered from diarrhea.

Whenever we eat Inobuta, we get so hot as to sweat.
This meat is really powerful.
Enjoy tasting!

posted by Misato

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