2015年7月『濱田美里の郷土料理⑥沖縄篇』
2015.09.02 │ いままでのメニュー
今年も太陽がじりじりと焼きつける夏がやってきます。
7月は沖縄県の料理を作りましょう。
聞いたことあるけど作ったことない料理、
やってみたけどなかなかうまくいかない料理、
聞いたこともない料理、色々だと思います。
暑さを乗り切る知恵がたっぷりつまった料理をぜひ覚えて下さいね。
・ゴーヤーチャンプルー
・人参のシリシリ
・モズクの天ぷら
・スーチカ(豚の塩漬け)
・イカスミ汁
・黒糖サーターアンダギー
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今年も7月から暑い日が続きましたね。
そんな中、沖縄の料理を作りました。
ゴーヤーチャンプルーは、いまや知らない方はおられない料理だと思いますが、
ベチャッとさせず、おいしく作るには、少しコツがいります。
いためる順番や豆腐の選び方、調味料の使い方など、ちょっとした工夫も。
今回は、くどくなくシンプルで、でも豚のうまみが少し入ったチャンプルーを作るため、
自家製のスーチカ(塩豚)も使いました。
沖縄には、豚肉を上手に生活に取り入れる知恵がたくさん。
このスーチカも豚肉を長く持たせるための工夫ですが、
同時に熟成しておいしくする方法でもあります。
ゆでて余分な脂は減らし、うまみや栄養はうまくとりいれていくことで、
暑さを乗り切っていくのでしょうね。
イカスミ汁も有名な「クスイムン」(薬になるたべもの)です。
「サギグスイ」(下げ薬)と呼ばれるだけあって、
からだの余分なものを排出する働きがあるそうです。
一緒に合わせる苦菜は、だしが冷たいうちに入れるのがポイント。
そうすることでよけいな苦みが出ないのだそうです。
真っ黒い汁に一瞬ぎょっとしますが、味はいたって繊細。
からだに染み渡るようなおつゆです。
モズクを天ぷらにするのも、海藻をたっぷり食べる沖縄ならではの
おもしろい調理法ですね。
今回の教室では、ここによもぎも加えてみました。
沖縄ではやらない組み合わせだと思いますが、これでぐっと消化が良くなった気がします。
これを機に、私も、よもぎでおかゆを作ったりとか、お汁に少し加えてみたりとか、
沖縄の方のように、日常的によもぎを使うようになりましたが、
そのたびに、からだの隅々まで温かくなって、
よもぎってすごい野草だな、特に女性にはいいなと思っています。
人参のシリシリは、「シリシリ器」(スライサー)を使って作る気楽なお惣菜。
あと一品欲しいなって時に、手軽に作れる家庭料理で
ごはんがパクパク進みます。
デザートは黒糖でサーターアンダギーを作りました。
「サーター」は砂糖で「アンダギー」は揚げたもの。
沖縄風のドーナツですね。
中国の開口笑とよく似ているので、きっと大陸から伝わってきたのでしょう。
もたれないよう、カラッと揚げたけれど、
おなかもいっぱいだし、重いんじゃないかなー、と
教室では「あまがし」と呼ばれる冷たい緑豆汁粉をご用意して、
サーターアンダギーはお土産にいたしました。
おうちで楽しんでいただけたかな?
うだるような暑さの中、みなさんとわいわい料理を作り、
三線と民謡を聴きながら、あの青い海や鮮やかな花の色、
おばあたちの元気な笑い声を懐かしく思ったことでした。
(投稿:美里)