料理研究家 濱田美里

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タマネギとオリーブオイル

2019.02.24 │ ブログ

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少し前に貴重なオリーブオイルをいただきました。

イタリアプーリア州のEXVオリーブオイルで、「Intini bio(インティーニ)」というものなのですが、なんとも強烈な味わい。青々とした草の香りがしてフレッシュ。強い苦みもある。なんだか元気になりそうだけど、和食に合わせるのはすこぶる難しい感じ。

これをどうやって使いこなそうかと思案していたのですが、魚の酢じめにはとてもよく合ったので、写真のようにサラダにしたり(醤油的な感覚で)、エクストラバージンだから火を入れるのはもったいないなあと思いつつも、かなり個性の強いカラシナとか、菜の花のオイル蒸しに使ったり(これはすごくおいしかった)、他にもなんかいい使い道はないかなあ、と思いながら、キッチンに置いていました。

話はちょっと脱線するのですが、先月のレッスンや大阪ハグミュージアムでもお教えした「切り干し大根と赤玉ねぎのポン酢漬け」。これはただ単に、赤玉ねぎのスライスと、もみ洗いした切り干し大根をポン酢に漬けるだけという超簡単な常備菜なのですが、冷蔵庫から出して「香菜+ラー油」とか「キュウリ+ごま油」でさっと合えたり、ゆでしゃぶやツナや蒸しササミ、トマトやブロッコリーといったもののドレッシングにしたり、とかなり使えます。(生徒さんはサンドイッチに入れてもおいしかったとおっしゃってました)

玉ねぎは出来るだけ水にさらしたくないので、切った端からポン酢に直づけします。でも今の玉ねぎは辛い。なのでここで一晩置くのですが(時間がないときはちょっと加熱します)、出張前に仕込んでいった玉ねぎが、おととい帰ってきてもまだ辛かったのです。

その日はアボカドと和えたかったので、マヨネーズで和らげようかなと思ったのですが、そうだ!と、例のオリーブオイルをかけてみたのです。

すると!!!!!

玉ねぎの辛味がまっっっっっったく感じなくなったのです。これはどういうこと!? ごま油でもある程度はおさまるのですが、ここまでゼロになるなんて、初めての体験です。しかも、オリーブオイルの方も苦みはまったく感じなくなり、おいしさやコクだけが残っている!

クセにはクセを。強い個性にはあえて強い個性を!料理って本当におもしろいですねー。玉ねぎとオリーブオイルのマリアージュにびっくり仰天した夜でした。

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