料理研究家 濱田美里

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ブドウの味が無くなった話

2023.09.03 │ ブログ

先日、実家の両親が送ってくれた荷物の中に、
母の漬けたきゅうりの辛子漬けと、1房のブドウが、
保冷バックに一緒に詰められていました。

きゅうりの辛子づけは、何重にもパッキングされていて
汁一滴漏れておらず、葡萄の方も袋に入っていました。

早速そのブドウを洗って食べてみたところ、
「?????!!!!!!」

この香りは何?しかも辛い!!??

ブドウがカラシの味になっているのです。
何粒食べてみても葡萄の味は全くせず、
全てカラシの味で、辛すぎて顔が曲がりそうなくらい。

これは一体。。。。。

どうやら、カラシの揮発性の成分が同じ保冷バックの中で
ブドウに移ったようなのです。

何度も書きますが、きゅうりの袋は何重にもなっていて、全く漏れていないし、
つけ汁の塩味などは全然移っておらず、
ただただ辛くて、カラシの匂いがするだけなのです。

すぐに電話すると母もびっくり。

「まあ!そんなことがあるん?ありゃあ〜。
試しにそのまま置いておいたらどうなるか見てみんさい。」

と言うので、1日冷蔵庫においておいたところ、
これまたびっくり。

なんと、翌朝にはカラシの香りも味も全く消え去って、ブドウの味に戻っています。
どこへ行ったの!?

よく、梅や味噌のカビ防止にワサビを置いていましたが、
からしやワサビの揮発性の成分って本当にすごいんですね。
これは虫や菌たちも逃げるでしょうよ、と思いました。
同時に、その成分はあまり長続きしないこともわかりました。

いやあ、なんだか面白い体験でした。
(結論:辛子漬けと果物を一緒においておくのはやめた方がいいね!)

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