料理研究家 濱田美里

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熱海へ

2018.07.03 │ ブログ

今日は伊東と熱海へ。
対ベルギー戦の健闘ぶりを見て、朝一の新幹線に乗りました。

海に近づくと意味もなくホッとする私です。
しかし、いつも思うことですが、山と海では、全く気質が違います。
そして当然食べものも違う。
一口に「日本の料理」とはくくれませんね。
いや、これらのエッセンスをまとめ上げたものが、「日本料理」(家庭料理ではない)なのかもしれないな。

まだ細かいことは書けませんが、今回の一連の取材では、
各地で土地や自然の恵みを大切に、無駄なくいただく知恵をたっくさん教わりました。
テレビとテキスト両方用で、超ハードスケジュールでしたが(まだ終わっていない!)、
ファンキーなおぱあちゃんたちともたくさんお会いでき、ものすごく勉強になりました。
ここから、身近なレシピに落とし込むのが、私の仕事。
楽しくもあり、苦しくもありー。
がんばります。

茅ヶ崎へ

2018.07.01 │ ブログ

そして今日も出張中。

昨晩のホテルでは、マキさんがプレゼントしてくれた紅茶「TEA TRAVELLERS」で一息。
(私の好きなカフェでわざわざ買ってきてくれたそう。茶葉は芦屋のウーフさんのもの)
これ、ティーバッグでもすごくおいしくて、まさに旅人にピッタリだ!
何よりその心づかいがうれしいです、ありがとう?

そして今、ロケの中休み。
カメラマンさんが、スタッフみんなにクコの実を配ってくださいました。
山登りでは「行動食」と言うのだそう。
(←効率よくエネルギー補給できるもののこと。
今回のカメラマンさんとライターさんはアウトドアにすごく詳しい!)

気持ちのこもった行動茶に行動食で、午後もがんばります!

体調管理(出張用)

2018.06.29 │ ブログ

先週から来週まで、2週間ほど出張が続いて、バタバタしています。
旅をするのは大好きだけれど、飛行機と新幹線の移動+撮影、収録が続くと、
「気」が消耗する(=気虚になる)のがよくわかります。
撮られる仕事というのはドバッと「気」を使うみたい。
体調管理が一番の仕事です。

なので神戸に戻った時には、鍼に行ったり、
毎朝ちょっとずつ薬膳スープ(冷凍しておく)を飲んだりして、気の補充。
これらはすっごく効きますね。

加えて旅先では、以前にブログにも書いたように温灸のお世話になることもあるけれど、
何も手持ちがなくてちょっと体調がすぐれないときは、ペットボトルが便利です。
ホテルのポットで沸かしたお湯をペットボトルに入れて、角をツボに当てるんです。
おなか(中脘や関元など)の上に乗せておくだけでもすごく元気が出る。
あ、この方法は、お灸を使えない子どもやお年寄りの手当てにもいいですよ。
風邪のひき始めなんかに背中のツボと、鎖骨の下のツボに当ててあげると
かなりいい気持ちです。

下の写真のボールは国産ヒノキ。
私にとっては、香りが好みでリラックスできる(安眠できる)のと、
集中力が高まるので、仕事のパフォーマンスが上がるんです。
精油でもいいかもしれないけど、このボールは手触りがいいのが気に入っていて、
スーツケースに一つしのばせています。

普段だって体力が資本の仕事ですが、移動が続くときはそれ用の体調管理が必要。
それを色々工夫するのもまた楽しいですね。

九州へ

2018.06.27 │ ブログ

九州でロケ。阿蘇山の中を走っています。
長野の山とは全然ちがうわー。
そして、ローソンが山小屋風!

長野へ

2018.06.24 │ ブログ

仕事で長野に来ています。
十割そばと蕎麦だんこ。山には緑!

これはアスパラの花。
漬け物にするとおいしいんですって。
生でかじると、ほんのり春を青くしたような味。

包丁研ぎ

2018.06.14 │ ブログ

今週から6月のお教室が始まりましたー。
美しい神戸女子(男子も!)がそろってシャッシャッと包丁研ぎをする姿は圧巻でございます。

荒砥→中砥→仕上げ砥で何度も研ぎますので、終わった頃には皆さんクタクタだと思うのですが、
仕上がった包丁でスパッと野菜を切っていただくときの、お顔の晴やかさ!
「うちの包丁とは思えないー!」
「気持ちいいー!!」
「なんかこの包丁が愛おしく思えるー。」
そんな皆さんの様子を見るのが、私は楽しくてうれしくてたまりません。

「包丁が切れる」ってやっぱりものすごく気持ちがいいことです。
素材にも自分にも負担をかけないですむので、きっと毎日の料理がすごく楽しくなるはず。

私のお教えする料理の風味や手法はいたって多国籍ですが、
切れ味を重んずるところは日本人だなーと思います。
こんな包丁や砥石のある文化は、世界にどうどうと自慢したい!
この国に脈々と続いてきた、刃物や自然とのつきあい方を私はとても大切に思ってます。

今月のお教室は100のレシピをお伝えするよりも皆さんの料理を変えるんじゃないかなー。
あと3日。私もがんばりますよー。

らっきょう

2018.06.10 │ ブログ

商店街の「とっとりやさん」(私たちが勝手にそう呼んでいる鳥取のものがたくさん売られているお店)に
らっきょうが出ていました。
東京にいるときは砂丘らっきょうは高級品だったのに、
神戸ではその辺で普通に売られているのが面白い。(淡路の玉ねぎもそう!)

そういえば若い頃、この時期にらっきょうを漬けてみたいなと思って、
実家に電話をしたら、まだ生きていた祖母が
「まずは山に行ってラッキョウをとってきて、海に行って塩水をくんできて、
漬けておけばいいんよ。芽が出んから。」
と本気で教えてくれて、笑ってしまったことがありました。
おばあちゃーん、東京に歩いて行ける山も海も無いよー。
(神戸はその点ギュッと山と海が詰まっているけど、それでも歩いてとりには行けませんわ?)

それどころか、ここ数年は全く余裕が無くて、買ったラッキョウすら漬ける時間を取れなかったので、
実家の母が私のレシピで漬けたのを送ってくれていました。
なので、お店で泥付きラッキョウを見ただけで、「めんどくさそう!」と思ってしまった私!この私が!
それでもなんだか惹かれてしまって、買ってまいりました。

ラッキョウ仕事、やり始めるとやっぱり楽しくて、コリッコリッと株から分けるのも、
薄皮をはがすのも、手が勝手に動いて無心になれる。ああそうだった、これが好きなんだった。
1時間くらい集中してやって、甘酢漬けと、塩漬けを作りました。

私のラッキョウ漬けの作り方は、若い頃に色んな地方を取材をしていた時に
ラッキョウ名人のおばあちゃんから教わったもので、
熱い液で直漬けにするんです。
(『濱田美里の季節の手仕事帖』(河出書房新社)か、『季節をたべる夏の保存食・行事食―いっしょにつくろう!」(アリス館)という子供向けの絵本に詳しいレシピを載せています。)
するとカリカリッとした食感が保てて、簡単に美味しく漬かります。

そうそう、話が脱線ばかりしますが、先日の講演会で一番前の席で熱心に聴いてくださっていたご婦人が
後で話しかけてくださって、
「先生の本を見て、孫が料理が大好きになって、毎日のように料理をして、
今ではもてなしてくれるくらいなんです。
本当にありがとうございました。それをお伝えしたくて。」
とおっしゃいました。
「まあ、嬉しい!!おいくつなんですか?」
と伺うと、
「3歳なんです。」
とのこと。
「さんさいーーーー!!!???」
3歳と言ったら、年少さんですよ!
なんと2歳から絵本を見て料理を始められたそうなんです。
好きってすごいなあ。楽しめるってすごいなあ。あの絵本作ってよかったなあ。
と本当にうれしくなってしまった出来事でした。
確かに季節の手仕事やおかし作りは、ちっちゃい子の料理の導入にすごくいいかもしれませんね。
(毎日の晩ごはんから始めるのは、親の方が大変ですもんね。)

簡単梅シロップ(&カリカリ梅)

2018.06.08 │ ブログ

青梅がそろそろ終わりそうですー!

今日は、袋で漬けられる簡単梅シロップ(&カリカリ梅)をご紹介しますので、
皆さん今のうちにぜひ試してみてください。

材料
青梅 500g
グラニュー糖(またはきび砂糖) 400g
ホワイトリカー(またはラム酒) 大さじ2

作り方
①青梅は3時間〜半日水に漬けてアクを抜きます。
②ヘタを取り、十字に包丁を入れ、まな板などで上から押さえて種を取ります。→そうすると1/4になります
③ジップロックに②とグラニュー糖、ホワイトリカー(またはラム酒)を入れて口を閉じ、上にお皿か何かをちょっと乗せておくだけ!

1〜2日したら砂糖が溶けますので、冷蔵庫へ。
4日目くらいから、甘いカリカリ梅が食べられますよ!
お茶うけにどうぞ。

そしてこのシロップは暑い夏に炭酸水で割って飲むとサイコー。
今月のコトラボでは、このシロップでデザートのソルベを作りますが、ビックリの美味しさですよ。
マキさんは「これ、売れます!」と言っております〜。
お楽しみに!

まな板削り

2018.06.07 │ ブログ

梅雨入りいたしましたね!
でも今日はカンカン照りの神戸です。

梅雨に入ると、まな板が干せなくて困ります。
お教室で使っている木のまな板も、だんだん傷や黒ずみ、反りが出てきて、
困ったなあと思っていましたが、近くに材木屋さんを見つけたので、
今日は削ってもらいに行きました。

東京にいた頃も、近くの材木屋さんに削りに出していて、
厚さ3cmくらいあったまな板が、2cmになってしまったので、
もう無理かなあと思っていたのですが、
今日のところは何回か削いでくださっただけなので、2mmも減りませんでした。
きれいに蘇って、まだ使えそうですね。うれしいな。

「なんでこんなにぎょうさん、まな板あるのん?」
と材木屋さん。料理教室ですと話すと、
「こんなんでよかったいつでもどうぞ。」
とのこと。
一枚からでも削ってくださるそうですよ。
また来ます!

調理家電とぬか床

2018.06.06 │ ブログ

先月、調理家電に関するインタビューのご依頼をお受けして、
企業の方やライターさんに、調理家電と料理について延々お話しし続ける、
というお仕事をしました。
(これが、時間が足りないくらい盛り上がりました。
何せ調理家電とは山のように仕事で付き合ってきたから!)

その際に、「単一機能しかない調理家電」の話になりました。
ただ「パンを焼く」だけのトースターとか、「燻製にする」だけの機械とか。
単一機能をとことん極めた高級家電も増えましたね。

そんな中、普段使っているもので、単一機能のものって他に何かあるかなあ、と考えていて
「精米機」を思い出しました。
これって究極の単一機能。
さすがの私も、精米することにしか使いません。

うちで使っているものは、確か1万円もしないくらいのちっちゃなものですが、
搗き具合も選べて、超便利。
私は普段は酵素玄米(玄米と小豆を炊いて発酵させたもの)を食べているのですが、
ピカピカの白米にしたいときは、ビューンと回せば搗き立てなのですごく美味しいし、
分づきにしたり、胚芽米にしたりと、使い勝手が良く、
何しろ精米ばっかりは手ではできない!ので重宝しています。

手の代わりにやってくれる機械、調理家電は今やどんどん進化をとげて
いろんなものが出てきていますね。
性能もどんどん上がっているので、機械に振り回されるのではなく(場所を取ることも含めて)、
うまく使いこなして、生活の質を上げたいものですね。
そのためには、温度と時間の知識(経験値)が欠かせないように思います。

精米機に話を戻すと、精米した後の新鮮なヌカ、これをちょこちょこ足していくと、
ぬか漬けがすごく美味しい。
でも毎日毎日かき混ぜて、漬物を食べるのは、ちょっと大変じゃありませんか?

温かくなってきたので、また今年もぬか漬けシーズンになりましたが、
最近私はぬか床を「冷蔵庫&常温行ったり来たり」で管理しています。

もともと出張中や、忙しいとき、ぬか床を冷蔵庫に移していたのですが、
手をかけられないから床を休ませるという発想をやめて、
むしろ冷蔵庫でゆっくり発酵させてみようと思ったら、
これがなかなかいい。
暑い時期に常温短時間でキリッと浅漬けにしたきゅうりなんか大好きなのですが、
2、3日くらいかき混ぜもせずに冷蔵庫で漬けた野菜も、
ゆっくり酸味を帯びてこれまた美味しいんです。
(乳酸菌が活性化する温度ではないけど、味をみると確かに乳酸発酵していると思う。
冷やす前に元気なぬか床にしておくことが大切かも。新鮮なぬかはそれを促してくれます。)

冷蔵庫では腐敗に傾きにくくなるから、床の塩分を強くしすぎなくても良いし、
何よりぬか床に振り回されないで済みます。
気が向いたら、常温に出して何日か床を活性化しつつ浅漬けを楽しんで、
また冷蔵庫に入れて、という感じで気楽に付き合っています。
忙しいけど自家製ぬか漬けを楽しみたい、毎日は食べないし塩分が気になるけど、発酵食品はとりたい、
という方に「冷蔵庫と常温の行ったり来たり」、オススメです。
日々の料理ライフの中で、「温度と時間」を味方につけたいですね。

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