読書記録
2021.05.16 │ ブログ
雨の日は読書三昧📖
どちらも素晴らしくよかった。
『三つ編み』(レティシア・コロンバニ、斎藤可津子訳/早川書房)
『その手をにぎりたい』(柚木麻子/小学館)
柚木さんの本は『BUTTER』『ナイルパーチの女子会』『マジカルグランマ』などなど、
どれもこれも夢中になって、夜を徹してでも読んでしまう魅力がある。
食べ物の描写、女子の人間模様に生き方の選択、東京の魅力と魔性、
そしてどの作品の底にも流れているフェミニズム、ヒューマニズム。
『その手をにぎりたい』はバブル〜バブルがはじけるの頃の東京が舞台で、
私はその頃の東京を知らないけれど、
コロナでそのキラキラ(人との距離、外食の煌めき)の対極にある今だからこそ、
余計に響くものがあった。
(そして一ノ瀬さんのお寿司を、私もその手からいただきたい!)
『三つ編み』は最近読んだ本の中で、最も印象的な1冊かもしれない。
なんというか、ポストフェミニズムを軽やかに超えた作品、と思う。
インド、イタリア、カナダの女性たちの人生の三つ編み。
現代を生きる女性なら、誰もがどこかに共感できるような、
生きづらさや苦しさを、協奏曲(重いテーマなのに重い曲ではない)のように編み込んでいって、
最後に明るい光が残る。
レティシアさんの本、他のも読んでみたい。